【法人設立後の社長必見】国民健康保険と健康保険の違いとは?

法人を設立したばかりの経営者の方から、「健康保険と国民健康保険って何が違うの?」というご質問をよくいただきます。どちらも病気やケガの際に使える医療保険制度ですが、加入対象や保険料の仕組みなどに明確な違いがあります。

今回は、会社設立直後の社長が知っておくべき「国民健康保険」と「健康保険(協会けんぽなど)」の違いを、社労士の視点からわかりやすく解説します。


■ そもそも「健康保険」と「国民健康保険」とは?

どちらも日本の公的医療保険制度ですが、加入対象が異なります。
社会保険(健康保険)とは、企業勤めの会社員や、条件を満たす短時間労働者(アルバイト・パートなど)が加入する保険です。一方で国民健康保険とは、自営業者や年金受給者など社会保険の加入要件を満たない人が加入する保険を指します。


■ 法人の社長はどちらに入る?

法人を設立した場合、社長自身は「役員」という扱いになりますので、たとえ一人でも「法人に雇われている人=被用者」と見なされます。

そのため、原則として「健康保険(協会けんぽなど)」に加入しなければなりません。

よくある誤解ですが、「一人社長だから国民健康保険のままでいい」というのは原則として認められません。法人を設立した時点で、社長も社会保険(健康保険と厚生年金)に加入する義務が生じるのです。

※但し、健康保険の加入要件の一つに「報酬が支給されていること」とありますので、役員報酬が支給されていない社長は、健康保険に加入することができません。
(その場合は、国民健康保険に加入する形となります)


■ 「健康保険」と「国民健康保険」の特徴について

健康保険と国民健康保険には、下記のような特徴があります。

● 健康保険(協会けんぽなど)の特徴
・会社が保険料の半分を負担
・傷病手当金、出産手当金などの給付制度が充実
・扶養制度がある(家族の保険料がかからないケースも)

●国民健康保険の特徴
・扶養制度がないため、個々で加入(自由度はある)
・自営業やフリーランスなど個人事業主に適している

給付内容や扶養制度などの面では、健康保険の方が充実しているといえます。


■ 加入しないとどうなる?

法人設立後に社会保険(健康保険・厚生年金)に加入していない場合、年金事務所の調査が入ることがあります。これを「適用調査」といい、未加入が発覚すると、過去にさかのぼって保険料の納付を求められるケースもあります。

さらに、労務管理上の信用問題にもなりかねません。従業員を雇用したときには当然ながら社会保険の整備が求められますので、早めに対応しておくことが肝心です。


■ 社会保険の手続きはお早めに

法人登記を終えた後は、主に、以下のような流れで社会保険の手続きを行います。

①年金事務所へ新規適用届を提出
②社会保険の資格取得届を提出
③毎年7月10日までに算定基礎届を提出(定時決定)
④報酬の大きな変動があった場合は、月額変更届を提出(随時改定)

社会保険の手続きは複雑なものもあり、期日までに届出をしないと保険料の計算などに影響が出てくるケースも多いため、スムーズに手続きを進めることが可能です。


■ 社労士にご相談ください

法人を設立したばかりの段階では、何をいつまでに届け出るべきか分からないことが多いと思います。社会保険の手続きや給与の設定など、社労士がしっかりサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。

社会保険労務士 髙田 登史子

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