労災事故が起きたとき、会社が取るべき対応とは ~ 手続きの流れと注意点を分かりやすく解説 ~

職場で労災事故が発生した場合、経営者として
「どんな手続きが必要なのか」
「会社として何をしなければならないのか」
と悩まれる方も多いのではないでしょうか。

労災対応は、手続きを誤ったり判断を間違えたりすると、従業員とのトラブルや行政指導につながる可能性もあります。

本記事では、労災事故が起きた際に会社が行うべき手続きと、実務上の注意点について解説します。


1.労災に該当するかの判断

労災事故が発生した場合、まず確認すべきなのは「労災に該当する事故かどうか」です。

労災は大きく分けて、

・業務災害(業務中に発生した事故やケガ)
・通勤災害(通勤途中で発生した事故)

の2種類があります。

経営者の方から
「本人の不注意によるものだから労災ではないのでは?」
というご相談を受けることがありますが、本人の過失の有無は、原則として労災認定に影響しません。
業務や通勤との因果関係があれば、労災に該当する可能性があります。


2.会社が行う主な労災手続き

労災事故が起きた場合、会社にはいくつかの重要な手続きが求められます。

(1)労災保険給付の請求手続き

ケガの内容や程度に応じて、以下のような書類を作成・提出します。

・療養補償給付(様式第5号・第16号の3)
・休業補償給付(様式第8号)
・障害補償給付 など

どの様式を使うのか、どこまで会社が記載すべきかはケースによって異なり、記載内容に不備があると給付が遅れる原因になります。

(2)労働基準監督署への報告

事故の内容によっては、「労働者死傷病報告」の提出が必要です。
特に、休業4日以上の労災事故については、会社に報告義務があります。


3.会社側が注意すべきポイント

労災対応では、次の点に特に注意が必要です。

■ 労災を隠さない
労災事故を申請しない、いわゆる労災隠しは法律違反となります。
後から発覚した場合、是正指導や企業イメージの低下につながるおそれがあります。

■ 本人任せにしない
「従業員本人が労基署で手続きすればよい」と考えられがちですが、
事業主の証明や記載が必要な書類も多く、会社の協力は不可欠です。

■ 再発防止への対応
労災事故が起きた場合、原因を整理し、業務方法や職場環境の見直しを行うことも重要です。
再発防止の取り組みは、今後の労基署調査などでも確認されるポイントになります。


4.社労士に依頼するメリット

労災対応は、
・手続きの種類が多い
・労災該当性の判断が難しい
・従業員への説明や対応に配慮が必要

など、経営者の負担が大きくなりやすい業務です。

社会保険労務士に依頼することで、

・労災に該当するかの整理
・適切な書類作成・提出
・労働基準監督署への対応サポート
・従業員対応に関する助言

まで、一貫した支援を受けることができます。
結果として、トラブルを未然に防ぎ、安心して対応を進めることが可能になります。


5.まとめ

労災事故が発生した場合、会社には

・労災該当性の確認
・必要な手続きの実施
・労基署への適切な報告
・再発防止への取り組み

が求められます。

「このケースは労災になるのか分からない」
「手続きに不安がある」

そのような場合は、早めに社労士へ相談することで、スムーズかつ適切な対応につながります。

社会保険労務士 髙田 登史子

社会保険手続き


社会保険手続き

社会保険・労働保険手続き

社労士スポット代行

社保スポ