退職勧奨とは? ~ やってよいケース・進め方・注意点を社労士が解説 ~

「問題のある社員に辞めてもらいたいが、解雇はリスクが高そう」このような場面で検討されるのが退職勧奨です。

しかし、退職勧奨はやり方を誤ると、不当解雇やパワハラと判断されるリスクもあるため、慎重な対応が求められます。

今回は、退職勧奨について
・退職勧奨とは何か
・どのようなときに行うのか
・進め方と注意点

を分かりやすく解説します。


①退職勧奨とは?

退職勧奨とは、会社が従業員に対し、退職を「勧める」行為をいいます。
ポイントは、あくまで「勧める」ものであり強制ではないという点です。

従業員が退職に同意しなければ、退職は成立しません。
この点が「解雇」との大きな違いです。


② どんなときに退職勧奨を行うのか

退職勧奨が検討される代表的なケースには、次のようなものがあります。

・業務能力が著しく不足している
・勤務態度や協調性に問題がある
・ハラスメントの加害行為が認定された
・組織再編やポスト整理により配置が難しい

ただし、「合わないから」「気に入らないから」といった理由では、トラブルに発展する可能性が高くなります。


③ 退職勧奨の進め方(基本)

退職勧奨は、次の流れで進めるのが一般的です。

1.これまでの指導・注意の経緯を整理する
2.改善の機会を十分に与えているか確認する
3.個別面談の場で、冷静に説明する
4.退職はあくまで「本人の選択」であることを明確にする

感情的にならず、事実ベースで淡々と伝えることが重要です。


④ 退職勧奨で特に注意すべきポイント

退職勧奨で問題になりやすいのが、以下の点です。

・繰り返し・長時間の面談
・複数人での圧迫的な対応
・退職しないと不利益があるかのような発言
・「退職しないなら解雇する」といった脅し

これらは、退職強要と判断されるリスクがあります。

また、書面やメールで安易に退職を迫る表現を残すことも危険です。


⑤ 社労士に相談すべき理由

退職勧奨は、「やってよいか」よりも「どう進めるか」が結果を左右します。

社労士に相談することで、
・退職勧奨が可能な状況かの判断
・面談での伝え方・進め方の整理
・就業規則・過去対応との整合性確認
・後日のトラブル防止
といった点を、事前に整えることができます。


⑥ 社労士に相談すべき理由

退職勧奨は、適切に行えば解雇よりもリスクを抑えた対応が可能です。

一方で、進め方を誤ると、大きな労務トラブルに発展する可能性もあります。

「このケースで退職勧奨をしてよいのか?」そう感じた時点で、一度専門家に相談することをおすすめします。

社会保険労務士 髙田 登史子

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